ポラリティセラピーという名前は、極性(polarity)という言葉からきています。
地球に北極と南極があるように、私たちにも極性が生じています。
この極性を利用して、生命エネルギーの流れを整えることにより、心身の健康を目指す方法です。
このセラピーの創始者は、オーストリアに生まれ、アメリカに移住した ランドルフ・ストーン博士。シカゴでオステオパシーやカイロプラクティック、自然療法などの治療にあたっていたDr.ストーンは、アーユルヴェーダやチベット医学、ヨガなど、東西を問わず様々な療法の研究をし、このセラピーを体系づけていきました。
ポラリティセラピーでは全てはエネルギーから成り立っていると考えています。
体も思考も感情も全てエネルギーです。
このエネルギーに滞りがあると、それは心身の不調となって現れます。痛みやコリ、疲労感といった体の不調も、悲しみや怒りといった感情もエネルギー。
エネルギーは流れ続けるのが自然な姿。
一所にじっと止まっているのではなく、その滞りに気づき、ジャッジせず、流れを取り戻す。
そこから自分の本来の動きが始まっていきます。
ポラリティセラピーで大切にしている大きな柱が次の2つ。
●5つのエレメント(空・風・火・水・土)をバランスすること
●クレニオリズムを取り戻すこと
この2つを簡単にご説明しましょう。
●5つのエレメント
五大元素として「空」「風」「火」「水」「地」というのを耳にされたことがあると思います。
この世界を形作っている5つの元素。
私達にも同じようにこの5つのエレメントがあります。
例えば「空」。
狭い狭い空間をイメージしてみてください。
そこではうまく風を循環させることが出来ませんし、
酸素もスペースも足りなくて火を燃やすことも出来ません。
水が流れる余裕もありません。
それが自分の中で起こっているとどうでしょう?
呼吸も苦しいし、動くことも出来ない。
とても窮屈で苦しくありませんか?
空がアンバランスな時は、睡眠のバランスも崩しがちです。
こんな時はまずゆったりと空間を広げ、心地よい風を通してあげたいですね。
無理して動いても空回りするだけ。まずは休息とリラックスを自分に許し、自分の中にスペースを作りましょう。
そうすると新しい風が吹いて、新しい考えも浮かんできます。
セッションでは、例えば「空」に対応する関節部分にタッチし、
「空」を取り戻す~ というようなワークをしていきます。
スペースがあって、エネルギーは動きます。最初に大切なエレメントです。
(各エレメントについてご興味ある方は一番最後の説明もご覧ください)
●クレニオセイクラル(頭蓋仙骨)ワーク
これは中枢神経のリラックス、自律神経系のリセットやバランスを整え、自分自身の生命のリズムを取り戻すのに役立つワークです。
頭蓋・脊柱の内側には、脳や脊髄といったとても大切な部分がありますが、それを守るように周りに脳脊髄液が存在しています。これはリンパ液のように無色透明な液体で、クッションのように脳や脊髄を衝撃から守ったり、循環して老廃物を排泄したり、栄養を与えるなどとても大切な役割を果たしています。そして固有のリズムで拍動しています。
クレニオセイクラルワークでは、そのリズムに耳を傾けながら、脳脊髄液の流れを整えていきます。とても繊細で静かなタッチのワークです。
ポラリティセラピーには他にも色々な要素があるのですが、その時々の状況に合わせ、これらのワークを組み合わせながらセラピーを進めていきます。
心、体、スピリットにホリスティックに働きかけるセラピーです。
①コミュニケーション(会話)
セッションではまず、今お困りのことや課題に感じておられること等、セッションで意図したいことをお聞きします。精神的なことでもお体のことでも何でも構いません。
お話しすることで心がリリースされていくのであれば、ボディワークよりも会話の時間を長目にとることもあります。
②ボディワーク
お洋服のままベッドに横になっていただいて、エネルギー的なボディワークを行います。
タッチしたり、揺らしたり、ストレッチをしたりしながらエレメントに働きかけたり、クレニオリズムと働き合ったりします。
この間、お体の感覚を味われたり、気持ちよく眠られる場合もありますし、感情が溢れてくることもあります。その時々で違ってきます。
③シェアリング
アフターティーを飲みながら、セッション中に感じたことをお互いに話し、シェアリングをします。また日々心がけていきたいことを確認します。
≪お世話になっているスクール・協会≫
・POLARITY THERAPY SCHOOL OF JAPAN
・日本ポラリティセラピーサポート協会
こちらにもポラリティセラピーの詳しい説明があります。どうぞご覧ください。
エレメントにご興味おありでしたら、ぜひこちらもご覧ください。
↓ ↓ ↓
<空> 空間。エネルギーはスペースがあってはじめて動くことができます。
ここから全てが始まります。
空のバランスがとれている時は、静かで調和がとれている感覚、のびやかさ、
自由、安らぎを感じるでしょう。
逆にバランスが崩れている時は、余裕がなく、自己表現することが困難であったり、
深い悲しみを感じているかもしれません。
空エレメントが関連する身体の部位は、喉や関節、体腔などです。
<風> 軽やかで素早い動きをもったエレメントです。
バランスがとれている時は、温かい慈愛に満ちた感覚になります。
また変化を楽しんだり、コミュニケーションを楽しんだりすることができるでしょう。
バランスが崩れている時は、イライラしたり、神経過敏になったり、
考えすぎて身動きがとれなくなったりします。
このエレメントの身体の位置は胸、ハートの部分です。
肩、肺、腎臓、そして肌、神経システム、免疫システムも関係します。
<火> 火は熱や力をもっています。何かを動かしていく時のエネルギーになります。
バランスがよいと強い意志をもって物事を進めていくことができ、
情熱や集中力に満ちています。
バランスが崩れると怒りっぽくなったり、批判的になったり、
無気力になったりします。
感情では怒りと、許しが関連します。
身体の部位としては、目、消化器系、大腿などが関連します。
<水> 水は溶かし、流れ、受け入れます。女性性のエネルギーです。
無意識の感情や受容、創造、浄化、育むことに関連します。
バランスがとれている時は、ありのままを受容し、クリエイティブで、
自分の感覚にもすぐれています。
バランスが崩れている時は、依存心が強くなったり、感情に流されやすくなったり、
自分の感覚に鈍感になったり、孤独感を感じやすくなります。
身体の部位としては、胸部、骨盤、生殖器系、内分泌系、リンパ系などです。
<地> 最後のエレメントである地で、エネルギーは完全に物質化します。
密度が濃く、重いエネルギーで 安定感があります。
バランスがとれている時は安定感、安心感があり、地に足がついて現実を
しっかりと生きている状態です。
着実に粘り強く物事を進めていくことができます。
バランスが崩れている時には、不安感や恐怖を感じたり、頑固になったりします。
関連する身体の部位は首、結腸、膝、骨格などです。